過去の公演
第十四回公演
「我が結びのレイトショー」

2024年9月21日(土)・22日(日)
櫂スタジオにて
町外れの小さな映画館で上映される、
個人制作の自主映画。
ふとチラシを見かけて、
興味を持った若者たちは、
薄暗いシアターへと足を運んだ。
始まったのは、結婚に纏わる短編映画。
それぞれ、心の奥底に隠していた、
願いが、祈りが、想いが、悩みが、
込み上げて、閉めたはずの蓋が開く。
それが結びとなり、繋がりとなり、鎖と連なる──
遅れて始まるレイトショー。
果たして彼らに実りはあるのだろうか?
第十三回公演
「ドロケー」

2024年3月9日(土)・10日(日)
櫂スタジオにて
第十三代国王が即位されて七年。
国の形は、この七年間で大きく変わった。
五年前から始まった戦争は、終わる兆しもなく、ずっと続いている。
刑務所に服役していた犯罪者達は、「兵役軍」と名前を変えられ、
最優先で戦地に送られるようになった。
犯罪者の血縁者や、前科者は全員「兵役予備軍」とされ、
一般国民との居住地も区別されている。
ある日、現国王の妹君が誘拐された。
彼女の捜索を命じられ、奔走する王族直下治安維持部隊の四人。
探すうちにたどり着いたのは、「兵役予備軍」の四人だった。
「全員捕まえてみせるさ」
「奪って戻る。ただそれだけ」
──さあ、始めよう。
第十二回公演
「ただいま、おかえり。いってきます」
2023年9月16日(土)・17日(日)
遊空間がざびぃにて

田舎町、田んぼと緑に囲まれて、
私たち六姉妹は育ってきた。
喧嘩もしたし、すれ違いもしたけど
全員大人になって、バラバラになった。
ある朝、母が亡くなった。
窓からの風が心地よい、夏の朝だった。
久しぶりに姉妹全員が集まって、
母の葬儀が執り行われた。
集まった親戚や知り合いの中に、
一人だけ知らない青年の姿。
彼は一体…?
私たちは、母親の遺品とともに、
自分たちの人生を整理していく。
第十一回公演
「ふつう」

2023年3月11日(土)・12日(日)
阿佐ヶ谷アルシェにて
朝六時半に起きて、染めたことがない黒髪をまとめる。
見慣れた制服に着替えて、お弁当を持って家を出る。
私は、普通の女子高生だった。
両親から、普通でいなさいと言われて生きてきた。
ある日、交通事故に遇い、留年。
遅れを取り戻すために入ったフリースクールという場所は、
普通とはかけ離れた場所だった。
新しい学校で出会う、普通じゃない学生たち。
普通じゃない生活の中で、私が今まで知ることが出来なかったこと、
知ることができるんじゃないか。そんなことを考えていたら─
「来年、この学校は閉校します。」
皆の拠り所であるこの場所は、来年なくなってしまうという。
私たちは、この問題を乗り越えることが出来るのか?
私は、「私」を見つけることが出来るのか?
普通の私の、普通で、普通じゃない物語。
第十回公演
「そして私が生き残った」

2023年9月17日(土)・18日(日)
ひつじ座にて
物語というものは、勝手に始まるものである。
登場人物たちは、幕が開くたびに、何度も何度も同じ人生を繰り返す。
自分たちの意志とは関係ない。
それがこの世界のルールなのである。
私は、そんな登場人物に強い憧れを持って、この世界に来た。
練習は易しいものでは無かった。
厳しい演出家、意地悪な役者ー
演劇というものは、考えているよりももっと難しい。
私は今日も、舞台の上で台本を片手に声を上げて、
決まった動きを繰り返す。
いつか、ステージでベースを片手に輝いているあの子に近づけるように。
そして、ついに私の名前も、登場人物の欄に載る日が来たのだ。
この劇団の次の公演に出られることになったのだから!
私は一体、なんという名前の登場人物なんだろう。
第九回公演
「眠り姫」
